自主経営の組織編

セルメスタ「自主経営の“土台づくり”その⑨-また新たな可能性が見えてきた-」

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本シリーズでは、株式会社セルメスタの自主経営の“土台づくり”の軌跡をレポートとしてまとめ、読者の皆さまに、セルメスタのリアルな現場をお伝えできればと思っています。

前回は、セルメスタの『目的地図』と「組織図」がついに完成しました。メンバーのアイデアを上手く反映した、現時点でベストと思えるものです。そこで、今回はタクティカル・ガバナンスミーティングで運営の仕方を学び、セルメスタの人間だけで「自主経営」を進めていくための訓練をします。また、新たなメンバーも加わり、フェーズⅡの最終回でありながら、今後の新たな可能性も見えてきました。

 

1.タクティカルミーティング
2.ガバナンスミーティング
3.自主経営組織を目指すための「ファシリテーター」の育成
4.チェックアウト

 

1.タクティカルミーティング

1-1.タクティカルミーティングその①~チェックリストレビュー~

吉原:では『タクティカルミーティング』を行いたいと思います。システム上の『タクティカルミーティング』に入ってください。まずは「ベクトル合わせ」を行っていきます。作ってきた指標を確認し、「こういうことをやるといいな」というものがあればじゅんかんを挙げていただきます。基本的には「チェックイン」を行った後に「チェックリストのレビュー」を行います。ではフェーズⅠで経験のある、藤谷さんと実際にやってみます。

吉原:ファシリテーター、レフリーいいですか?

「ITCチームマネジメント、チームFD毎週実施、未実施?」

藤谷:チェック。

吉原:やっていればチェック=実施。やっていなければノーチェック=未実施と言ってください。では、続い

「朝礼。チェックorノーチェック?」

藤谷:チェック。

吉原:このような感じです。ポイントは「自覚をすることです。例えば、「このロール未実施だったの?」と思えば、じゅんかんとしてアジェンダにメモをしておいてください。すべてが終わった後に、アジェンダに積み上がったじゅんかんを取り上げていきます。短時間で集中して行いますので疲れるとは思いますが、頑張りましょう。

~各ロールのチェックリストレビューを行なう~

1-2.タクティカルミーティングその②~指標のベクトル合わせ~

吉原:じゃあ、今度は「指標」のベクトルを合わせていきます。

「ICTチームマネジメント、開発スケジュールの遅延件数は?」

と聞きます。そうしたら該当するスケジュールを見て、今回の場合は「0」というのがわかります。さきほどのチェックリストと同じように行っていきます。

~指標のベクトル合わせを行なう~

 

1-3.タクティカルミーティングその③~プロジェクトの進捗確認~

吉原:ありがとうございました。では、3つ目のベクトル合わせは「プロジェクト」です。これは簡単です。ここ1週間で変化があったものを伝えます。数秒、数十秒の簡易な共有で大丈夫です。では、リードリンクとやってみます。

「『健康経営プロジェクト キックオフミーティング』なにか変更あれば伝えてください。」

熊倉:なし。

吉原:「『健康経営の広場 PRコミュニティの醸成プロジェクト』なにか進捗はありますか?」

熊倉:なし。

吉原:では、藤谷さん。

「『円滑システムPDCA』なにか進捗ありますか?」

藤谷:PDL物流移管は、第一回キックオフミーティングをして「課題管理表」と「マスタースケジュール」の作成・依頼をしています。今週金曜日に上がってきたマスタースケジュールについてミーティングをしたいと思っています

吉原:この「プロジェクトの共有」のときにはディスカッションはしません。あくまでも報告だけを淡々と行います。じゅんかんがあればアジェンダボックスにメモしてください。ただし、質問は可能です。「これはどういった意味ですか?」などの確認は行って大丈夫です。

 

1-4.タクティカルミーティングその④~アジェンダボックス~

吉原:今行ったのは『ロール』のスキャンです。役割・指標・ルーティーン・プロジェクトなどに違和感があった場合にアジェンダボックスに追加して、みなさんで修正していきます。「構造面(ロール)」と「運営面(指標・ルーティーン・プロジェクト)」で分けて行っていきます。そして、人と人とではディスカッションはせず、役割と役割でディスカッションをしますでは実際にやってみましょう。アジェンダにある「リアルコミュニティ~」は、どなたのじゅんかんでしょうか?

関根:はい、私です。

吉原:はい、ここでもう一つ付け加えさせてください。この場合、ロール→ロールへのじゅんかんの場合と、関根さん個人から出たじゅんかんの場合があります。その場合、「インディビジュアル(個人)の関根さん」からのじゅんかんとなります。今回は「インディビジュアルの関根さん」からのじゅんかんということでいいですか?

関根:はい、そうです。『健康経営の広場のコミュニティ醸成』について言葉の意味が知りたいです。

吉原:では、『健康経営の広場のコミュニティ醸成ロール』について、言葉の定義を知りたいという依頼が来ています。

熊倉:後ほど説明したいと思います。

吉原:必要なものは得られましたか?もし、「いつ教えてくれるのか、なぜ今教えてくれないのか」という質問があれば、さらに質問してOKです。

関根:今は流れを見るためにも、ここまでで大丈夫です。ありがとうございます。

吉原:このように行っていきます。では、アジェンダボックスにあるものをどんどんやっていきましょう!

 

1-5.タクティカルミーティングの効率の良さ

柏倉:ホラクラシーを使って経営会議を行えば、ものすごくスムーズに情報共有が終わるなと思いました。必要なものがギュッと凝縮されていて、また「これは後でやろう、別にやろう」という分け方ができるので、とてもいいツールだなと思いました。

奥村:ちょっと分かりづらいところはありましたね。

熊倉:どこらへんがわかりづらかったですか?

奥村:運用自体はとてもわかりやすかったです。しかし、繁忙期は報告が多くなると思いますので、本当に1時間で終わるのかなと疑問に思いました。

吉原:そこはレフリーの腕の見せどころですね。レフリーの判断で切って、そのあとのじゅんかんの話し合いに持っていきます。議論が始まったということは「熱」のあるじゅんかんですので、タクティカルミーティングを早めに終わらせて、議論に移ろうというような進行をします。

熊倉:報告の間にじゅんかんを出さずにアジェンダに入れることによって、報告が途切れずに続けられるところが今までとは違う部分ですよね。そして、「報告が多くなる」という点ですが、逆に今までは議論できなかった内容まで取り扱うことができるのも良い点です。

 

2.ガバナンスミーティング

2-1.ガバナンスーティングその①~役割の提案~

~今までのメンバーに加え、西頭・戸村が参加~

吉原:では新しい役割を組織に入れる手順をやっていきたいと思います。新しい役割が提案されていますので、良い悪いではなくて「確認」の時間を取ります。みなさん、なにか確認したいことはありますか?では、ないようですので、『リアクションタイム』に移りたいと思います。今回は「良い・悪い」や、「意見なし」というのもリアクションになります。提案者の西頭さんは、みなさんのリアクションから取り入れたいものがあれば、自身の提案に取り入れても結構です。

藤谷:必要最低限のものが入っていると思いました。

本田:ないです

柏倉:特にありません。

関根:ありません。

奥村:ありません。

戸村:これって西頭さんの行う「役割」が書かれているのですか?

吉原:これは「役割」が行うべきことが書かれています。西頭さんは関係ないですね。

戸村:なるほど、わかりました。「疑問」というリアクションです。納得しました。

吉原:じゅんかんですね。ありがとうございます。

 

2-2.ガバナンスミーティングその②~否決意見の確認~

吉原:みなさんありがとうございます。リアクションはありませんでした。では、西頭さんの方でここまでを踏まえて、なにか加筆・修正したいことはありますか?

西頭:ないです。

吉原:これで提案になります。あと、もう一つだけ確認します。「この提案によって、セルメスタに困り事や損害が出てしまう可能性はありますか?」です。役割が被ってしまっていたり、そもそも必要ないなど、『事実』として困り事が起きる場合のみ意見を出せます

藤谷:ないです。

本田:ないです。

柏倉:少し心配しているのが、従業員の業務負荷です。どれだけ業務負荷がかかるのかが心配です。

吉原:具体的に言うと、どのような損害が起きますか?

柏倉:日常業務とのバッティングなどです。

吉原:はい、ありがとうございます。では、「反対意見」として成立しているかを確認していきます。その損害は、この提案によってもたらされていますか?

柏倉:はい、この提案があるために生まれています。

吉原:では、今すぐに対処すべきことですか?それとも、様子見ができる余裕はありますか?

柏倉:様子見ができる程度のものです。

吉原:はい、様子見のレベルであれば「とりあえずやってみる」というのが根本的な考えです。なにかあれば、後々にじゅんかんで対処します。したがって、反対意見としては否決します。もし、今すぐに対処すべきということでしたら、この提案に加筆・修正が必要になります。

 

2-2-1.ガバナンスミーティングその②~否決意見の定義とは?~

藤谷:ちょっといいですか?具体的にはどういったことが、今すぐ対処すべきことになりますか?

吉原:それは理由を聞いて、みなさんで話し合って答えを出していきます。みなさんが今すぐに対処すべきだと思えば、提案の加筆・修正を行います。

藤谷:うーん……。

吉原:大事なのは、柏倉さんの意見が西頭さんに伝わって「循環」することです。西頭さんは、「こういった意見があるのだな」ということがわかったので、自然と「循環」がなされます。

藤谷:なるほど。

吉原:必要なものは得られましたか?

藤谷:はい、得られました。

 

2-3.ガバナンスミーティングその③~新しい役割が決定

吉原:では、柏倉さん。他に反対意見はありますか?

柏倉:ないです。

関根:ないです。

奥村:ないです。

吉原:反対意見は、提案者も出すことができます。今までのみなさんの意見やリアクションを通じて、反対意見などがありましたらこのタイミングで自ら出すことができます。

西頭:ありません。

戸村:反対というよりも要望なのですが、健康経営のノウハウを社外にも広めていって欲しいです。

吉原:なるほど。では、その意見は本当に困りごとが起きますか?それとも、提案が不完全であるからの提案ですか?

戸村:不完全という意見です。

吉原:はい。では、困り事はすぐには起きないので、否決にはなりません。このように、たとえ現段階では30%ほどの案だったとしても、不利益がない限りは運用を始めてから修正をしていきます。それでは反対意見がありませんでしたので西頭さんの提案は可決されます。新しい役割が追加されました。

熊倉:じゅんかんです。今の議論を補足しますと、「セルメスタにとって不利益になるか、ならないか」を見定めたことになります。そして原則的に不利益が無ければ、今のように提案が可決されます。

吉原:そして、ここから2つの進め方があります。「西頭さんがこのまま進めていく」か、「戸村さんがさきほどの意見を踏まえた提案を行うか」の二択になります。つまり、「これが西頭さんの役割だ」とは言えないんですね。『目的を達成するための役割』があって、西頭さんがその役割を担当するだけ、という考え方です。

 

3.自主経営組織を目指すための「ファシリテーター」の育成

3-1.ファシリテーターとしての「役割」を全うする

自主経営、そしてティール組織やホラクラシーを目指すにあたって、社内でタクティカル・ガバナンスミーティングを行えるようになるのも目標の一つです。そこでフェーズⅠ、フェーズⅡを経験した藤谷さんに、社内の「ファシリテーター」になってもらうべく経験を積んでもらいます。

藤谷:続きまして、「郵送検診~」はどのロールから、どのロールへのじゅんかんでしょうか?

柏倉:はい、『郵送検診の移管ロール』から『円滑システムPDCA』へのじゅんかんです。

藤谷:どのようなことが必要ですか?

柏倉:『外注検査』については他にロールがあるということですが、どういう理由でそちらにロールがあるのでしょうか?なぜ報告がないのかを教えていただきたいです。

藤谷:じゅんかんです。さきほどのアジェンダで解決できそうなのですが、あえてここでも取り上げる必要がありますか?

吉原:はい、そういったことは考えずに『ファシリテーター』として聞いてあげてください。あくまでもファシリテーターはミーティングの流れを作るだけです。「このアジェンダをどうするか」ということは考えなくて良いです。

藤谷:なるほど。では、なにかここでアクションとして書き留めることはありますか?

柏倉:システムの状況確認です。

吉原:では、藤谷さんのロールに対してじゅんかんがありますので、ファシリテーターは一旦わたしが行います。

では、『円滑システムPDCAロール』、なにか意見などはありますか?

藤谷さん、ここでさきほどの意見を言ってください。

藤谷:あっ、このタイミングで発言できるのですね。では、さきほどリードリンクから打ち合わせをしたいと言われましたので、そこで話をしたいと思います。

吉原:こういった意見が出ていますが、『郵送検診移管ロール』いかがですか?

柏倉:わかりました。

吉原:ありがとうございます。タクティカルミーティングはあえて、今のような順序で行っていきます。アジェンダの内容を一度聞いて、その後に自分の意見を返していきます。一度「受けきること」が大切です。そうでないと、対部下でタクティカルミーティングを行う場合、部下たちが発言しにくくなってしまいます。タクティカルミーティングは決して、頭の回転が早い人だけが出来る仕組みではありません。必ず一つ一つの意見を汲み取っていきます。

熊倉:ファシリテーターは頭が良くある必要がないということですね。あくまでも型通りに行うと。むしろ型通りやってくれたほうが、「安心・安全な議論の場が保てる」ということですね。

吉原:その通りです。したがってリードリンクはファシリテーションができません。もっとも権限を持っていますので、同時には行えません。

 

3-2.議事録を取る必要はある?ない?

吉原:今のプロセスの中でなにか質問がある方おられますか?

戸村:通常の会議であれば「議事録」を作成すると思うのですが、このグラスフロッグにはそういったものはないのですか?

吉原:唯一あるものはアウトプットですね。

戸村:大事なことを忘れてしまう可能性はないですかね?

吉原:必要であれば、じゅんかんであげてもらうといいですね。

戸村:アジェンダに入れるということですね。

吉原:はい、必要であれば、例えば「10月1日が目標日であることを残す必要がある」とアジェンダに追加してみてください。

戸村:それで、また議論を行うということですね。ファシリテーターはメモをする必要がないですか?

吉原:ファシリテーターとしては行う必要がありません。じゅんかんを出したロールが必要だと言えばメモを取ります。

戸村:なるほど。今までの「普通」は通用しないのですね。

吉原:はい、ただ至極当たり前の反応だと思います。慣れるまでは、このようにやりづらいことが多々あると思います。あと、議事録に関しては、『議事録を作るロール』を作るというのも一つの手ですね。

熊倉:私は戸村さんが言ったように議事録が必要だと思うので、そのロールを作成するのは賛成です。

藤谷:ようするに、何か追加したいことなどがあれば『アジェンダ』に入れて話し合って、OKであれば「ルールが作れる」ということですね。

 

3-3.ガバナンスミーティングをやってみる

吉原:では、今のアジェンダで今回最後のガバナンスミーティングを行ってみましょう。

藤谷:『議事録』こちらはどのロールからどのロールへのじゅんかんですか?

戸村:『営業運用管理』からリードリンクへのじゅんかんかと思います。

「ガバナンスミーティングにおいてISO等で指摘されている、議事録を取る必要はありませんか?」

吉原:これは少しトリッキーですね。おそらく、『ISO』ということなので、リードリンクに向けてではなく『ISO委員会運営』向けになってしまいますね。実際にリードリンクのアカウンタビリティは優先順位やアサイン、予算等の話に関してのものくらいしかありません。ですので、今回のじゅんかんは『ISO委員会運営』に対してのほうが自然ですね。

戸村:なるほど。

熊倉:逆に、リードリンク向けになるようにじゅんかんを出してもらえませんか?

戸村:えーと……議事録を取る必要があると思います!

熊倉:その言い方がいいですね!では、私も賛成なので『議事録を取るロール』を作りたいです。

吉原:はい、素晴らしいです。このように役割を作る時にリードリンクの許可は必要ありません。つまり、組織にとって不利益が出ないことが確認できれば、役割は誰でも作ることができます。では、藤谷さん、ここの『ガバナンスアイテム』をクリックしてください。ここには「こんなロールがあるといいな」というものを記載してください。また、誰が提案したか、ロールの仮名を記載してください。

藤谷:はい。

~書き込む~

吉原:では最後の確認をお願いします

藤谷:必要なものは得られましたか?

戸村:はい、得られました。

藤谷:このプロセスはじゅんかんにフォロー出来ていますか?

戸村:出来ています。

吉原:はい、ではさきほど作ったガバナンスアイテムをセーブしてください。これで、後々にメールにて関係者にリマインドが送られ、挙がった話題を忘れないようにできます。

 

3-4.本当に公平な意見交換ができる仕組み

吉原: では、ガバナンス・タクティカルミーティングを今後の経営会議に活かすとしたら、どのようにやっていくかを話し合ってみませんか?

熊倉:私は経営会議の中でも、「グラスフロッグ」を取り入れたいと思っています。今の経営会議ではプロジェクトの部分しか話し合っておらず、『ロール』という概念がありません。何度も言いますが、「役割」と「人」を分けたいと思っています。そうすることによって、「この人には言いづらいな」だとか「強く言ってしまったな」というのがなくなり、「本当に公平な意見交換」ができるようになるのではと夢を見ています。慣れるまではとても手間のかかる会議になるとは思いますが。

 

吉原:2分というタイムリミットもあるので、慣れると本当に早くなりますよ。あとは、『ISO委員会』などの名前を覚えるのが大変なので、『ISO』などに略すとさらに早くなります。分化会を行う時にメモを取るようにすれば、関係のない人はその会議に残る必要もなく、時間を有効に使うことができます。

 

4.チェックアウト

吉原:では、チェックアウトを行いましょう。

藤谷:フェーズ2の最終回とは思えないほど次回への広がりを見せたなと思いました。まだ、私達だけで行えるのかな?という不安がありつつも、実際やってみればできるのではないかなと思う自分もいます。不安と期待が入り混じりつつ、チェックアウトをしたいと思います。

本田:最終回はかなり内容が濃く感じました。吉原さんに頼りすぎるのはよくないと思うのですが、変なクセがつかないようにもう少し伴走してくださると有り難いなと思いました

柏倉:もし、これが軌道に乗ったらとても会議が早くなるなと可能性を感じました。今はやり始めたばかりで苦しいですが、3ヶ月後には「チェーック!」と楽しみながら言っているのではないかなと思いました(笑)

関根:千里の道も一歩からという言葉にあるように、一歩一歩確実に進めていければなと思いました。

奥村:私は今回の参加が最後でしたので見守る形のようになってしまったのですが、交代する戸村さんが的を射た質問ばかりされていて、感心しておりました。

西頭:本当に新鮮な進め方をする会議だなと思いました。みなさんと同じ意見になってしまいますが、吉原さんにはもう少しフォローいただけるといいのかなと思いました。

戸村:とても面白い会議だなと思いました。ただ、みなさんが「チェックイン」とチェックアウトの時の方が饒舌であったので、それが「頭の循環」でも出来るといいなと思いました。こういった新しい会議は刺激的で楽しいものでした。

熊倉:大変長丁場となったフェーズ2でしたが、みなさん最後まで走りきってくれてとても感謝しています。本当にありがとうございました。

吉原:このティール組織やホラクラシーといったものは、日本ではほとんど事例がないものですので、日本にとってもこのセルメスタさんの取り組みは有意義だと思います。もちろん、セルメスタさん自体にも有意義であると思いますので、風土となるようにこれからもサポートさせて頂ければなと思っています。

 

ご覧頂いたように、セルメスタでの取り組みフェーズⅡでは、フェーズⅠからメンバーを増員し、セルメスタ首脳陣の理想とする『目的地図』および「組織図」が完成しました。「心の循環」はかなり板についてきて、意見を発しやすい“空気”が自然と作られています。

また、「頭の循環」では、タクティカル・ガバナンスミーティングに慣れてきて、セルメスタだけで「自主経営」を運営していく基礎能力が育まれています。今後は頭と心の循環の質を高めつつ、全社的に「自主経営」を運営できる組織を目指してやっていきます。これからのセルメスタの「進化の速度」に注目です!

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