自主経営の組織編

セルメスタ「自主経営の“土台づくり”その②-役職からロールへ-」

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本シリーズでは、株式会社セルメスタの自主経営の“土台づくり”の軌跡をレポートとしてまとめ、読者の皆さまに、セルメスタのリアルな現場をお伝えできればと思っています。

初回では、「セルメスタが自主経営を志した背景」をお伝えしました。前回は実際の現場での、“土台づくり”の様子をお届けしました。今回は、目的地図について話し合いを行い、役割を設定し、ロールごとの運営状況のベクトル合わせをするミーティング(タクティカルミーティング)体験の様子をお伝えします。

1.刷新した目的地図について話し合いをして、さらに目的地図を更新
2.目的地図を元にグラスフロッグの項目を記入
3.タクティカルミーティングを体験

1.刷新した目的地図について話し合いをして、さらに目的地図を更新

前回の話し合いを、熊倉さんの方で勘案した目的地図について話し合いをしていきます。

【更新された全社の目的地図】

【更新前の全社の目的地図】

熊倉:「前回との変更点を説明しますね。一つ目は、結構レイアウトを変えています。右と左の図を入れ替えたような状態になっています。二つ目は、階層を変えて、『マネジメントコミッティー*』という役割を上位に位置するようにしました。今後の思想として、全部がISOで紐づいて行くと形としては美しいかなぁと感じたためです。

色なのですが、藤谷さんがピンク、私はオレンジで入れています。セルメスタの事業と関わりがあるので、業界団体の運営も、オレンジで入れています。三つ目は、同じプロジェクトにアサインされていても、ロールを分けることが出来るなら、ロールを分けました。その方が後々運用していくにあたって、バッティングしないかなと思いました。どうでしょう?」

*マネジメントコミッティー:セルメスタの経営意思決定機関の名称で、マネジメントコミッティーのメンバーは世間一般の執行役員の位置づけです 

1-1.組織内の情報と感情の「循環」を高めていく工夫

関根:「『じゅんかん*』登録販売者はこの目的地図では、どの位置づけになりましたか?」

* Natural Organizations Lab株式会社では、自然の循環を大切にした畑づくりを行っている背景もあり、自分の中にあるアイデアや疑問、情報等が『循環』し続ける土壌づくりという意味を込めて、アイデアや質問等がある際には、始めに『じゅんかん』と言っています。セルメスタさんでも、経営者の熊倉さんと自然の畑づくりをご一緒する中で、『じゅんかん』を使うことになりました。『じゅんかん』を受けた相手は、『じゅんかん』を発した相手の次の一歩を満たす必要があります。

熊倉:「あえて外しています。事業に関わる目的地図の方に飛ぶようにしています」

熊倉:「会社全体のインフラ部分についての目的地図と、事業に関わる目的地図を分けて表現しようとしています。上図の目的地図は全ての事業に通じるインフラ部分を反映しています。事業に関わる目的地図も全社の目的地図内に表現しようとしたのですが、煩雑になるので分けたほうがいいなと思っています」

関根:「『じゅんかん』単純に紙面に収まらないからということですかね?」

熊倉:「その通りです。見え方の問題です」

関根:「納得しました」

藤谷:「『じゅんかん』事業に関わる目的地図(『各事業シートへ』)をこの位置に置いた理由はありますか?」

熊倉:「『事業』は、顧客満足と密接に繋がるので『顧客満足の向上』の下の場所に置きました」

藤谷:「分かりました」

1-2.役割同士の境界線を明確にすることで、機能不全を解消する

関根:「『じゅんかん』役割は、どうしても被ってしまう箇所があります。『マネジメントコミッティー』という役割があると、複数の役割が被ってしまいます」

吉原:「それではもう少し具体的にした方がいいですね。『マネジメントコミッティー』には、グループ基本方針づくりと事業方針づくりがあり、この2つの役割があるのですね。『マネジメントコミッティー』として、関根さんと藤谷さん2人が入っている状態ですね。ロールを分割するという方法もありますし、2人でやられているものは、Co-Roleとすることも出来ます。この役割は、2人でやられていますか?」

藤谷:「はい、私も入ります」

吉原:「ではここを分けるか決めましょう」

関根:「私は、ISOコミュニティの管理責任者ですので、経営方針に基づいたグループ基本方針を示すのは私の役割ですね」

関根:「議事進行は、私です。管理報告については、みんなやっていますねぇ」

関根:「ここを切り離さないといけないよね」

吉原:「あ、まずは二人で行っていることが分かれば大丈夫です。明確にアカウンタビリティ(継続的に取り組むこと)が別れますか?」

藤谷:「システムパートの箇所で言えば、私がやっているので、分けることが出来ますね。外部監査対応は、持ち回り制でやっているので、四半期ごとに担当変わります」

吉原:「フォーカスという機能で、誰が担当しているかということだけ明確化すれば問題ないですね」

藤谷:「では、この役割は私だけがやっているわけではないので、持ち回り制ということを明記しましょうか」

熊倉:「役割と誰がやるかっていうのを明記しないと、結局機能不全が起こってしまいますよね

吉原:「そうなんです。最初のセットアップで、ここを詰めるのが非常に大切です」

1-3.「会社を幸せにする仕組みなら、柔らかい名前を付けたい」

藤谷:「『じゅんかん』話は変わるのですが、今やっていることは、会社を幸せにする仕組みですよね。であれば、ロール名前は、硬い名前ではなくて、もっと柔らかい名前を付けたいですね」

熊倉:「良い提案ですね〜」

関根:「確かに。それであれば、ゆっくり考えたいなぁ」

(一同笑い)

吉原:「一度決めてしまっても、『じゅんかん』をあげれば、いつでも変えられることができます。まずは一旦作ってしまって、いい名前を思いつたら、『じゅんかん』を上げてください」

2.目的地図を元にグラスフロッグの項目を記入

吉原:「目的地図がアップデートされました。この目的地図には目的実現のための役割が入っているので、グラスフロッグ*というツールを使って役割を透明化しましょう。まずはグラスフロッグに組織の目的と、目的を実現するために必要となるロールを入れます。事前に目的地図をもとにつくってきてもらっている資料に、先ほどの目的地図の更新内容を反映してもらえたらと思います」

*グラスフロッグ:組織の目的、役割を柔軟に更新し、透明化できるツール

各自、作業を実施。作業実施後、グラスフロッグに初期構造として、組織の目的と役割を一旦全て入力して反映。下記をご参照下さい

【参考:セルメスタのミニ全社の初期構造】

2-1.ロール(役割)ごとにチェックリスト、メトリックス、プロジェクトを入力

吉原:「それでは、グラスフロッグ上で、各ロールが『チェックリスト』『メトリックス』『プロジェクト』という項目を入力していってください。『チェックリスト』はルーティン業務で、各項目の実施・未実施を確認します。

各ロールは、実施であれば、チェック。未実施であれば、ノーチェックと応えます。各ロールが今を自覚することが目的なので、気兼ねなく、ノーチェックと言ってもらって大丈夫です。もし、他のロールからそのことで『じゅんかん』があれば、後で『じゅんかん』を扱う時間があるので、グラスフロッグ上の『じゅんかん』リストに各時で入力しておくことができます。

次に、『メトリックス』ですね。これは、重要な指標のことです。売上等の結果指標や、チャレンジ数や学び数等のプロセス上の指標があります。各ロールの目的実現状態が、自然と分かるための指標です。ここでも、指標が低いからといって怖れる必要はありません。もし、他のロールに必要なサポートがあれば、後で『じゅんかん』として挙げればいいです。

『プロジェクト』は、ロールが行っているルーティン業務以外の業務の中で、一定期間内に実現したい状態のある取り組みを入れていきます。例えば、「A社への提案」等です。プロジェクトに紐づく情報はグラスフロッグ内で資料の保管先リンクを貼れます。まずは一旦、入れてもらえれば良いです」

2-2.ロールのチェックリスト、メトリックス、プロジェクトを確認

目的地図から作成されたロールがグラスフロッグに入り、ロールごとにチェックリスト・メトリックス・プロジェクトの項目を記入しました。そして、グラスフロッグを見ながら確認をしていきます

【参考:各ロールのチェックリスト例】

吉原:「『じゅんかん』『ICTチーム』ロールでは今は、人事考課もしていますか?」

藤谷:「しています」

吉原:「すると、チェックリストに入りますか?」

藤谷:「チェックリストにもメトリックスにも入れられる気がします」

吉原:「人事考課はどのくらいの頻度で行っていますか?」

藤谷:「半期に一回行います」

吉原:「それであれば、メトリックスは指標のため、チェックリストの方に入れて下さい」

2-3.メトリックスは各ロールが目的実現を行う際のサポート指標

【参考:各ロールのメトリックス例】

熊倉:「『じゅんかん』ルーティンの仕事だとメトリックスを出すのは難しいですね。新規事業にするとメトリックスは何にすればいいでしょうか」

吉原:「チャレンジ数とかどうでしょう」

熊倉:「チェレンジ数、いいですね!どこまで可視化するといいですかね?」

吉原:「ここに正解はないのです。目的に立ち返って、どのようなプロセス指標があると、ロールの目的実現に繋がるかに依ると思います」

(ここで熊倉社長のセルメスタの将来の展望の話へ)

熊倉:「こうやって仕事を棚卸ししていくことで、セルメスタの組織をチーム制に出来たら良いなと思っています。チームは大所帯ではない方が良いですよね?」

吉原:「10人~12人が適正じゃないかな、と感じます」

熊倉:「人数が少ない方が機能し易いですよね」

吉原:「そうですね。また、役割ベースなチームを作れると良いですね。目的実現のための役割が進化しつづけることが大切です」

2-4.「ティール組織を目的にしないっていうことが大切ですよね」

熊倉:「いまのセルメスタをより良くする組織体制はどんな形なのか、よく考えたいです。一足飛びにティール組織を目的にしないっていうことが大切ですよね。とは言え、チーム制だと属人的な仕事が出来やすくなってしまう。今のセルメスタの課題として、仕事が出来る人に仕事がよってしまう。それだと、仕事の役割と人格が一緒になって、仕事が出来る人が結局辛くなってしまう。だから役割ベースなチーム制の組織を作りたいです。今はそれぞれの人たちが一杯一杯なので、必要な役割が出て、誰がそこにアサインするかを決める時に、みんな黙ってしまう。それぞれが忙しくてアサインできない現状が先に頭に浮かぶため、理想の未来の組織についての議論が出来ないのです。今行っているプロセスには、今後セルメスタの組織のベースになるヒントがいっぱい詰まっていますね」

3.タクティカルミーティングを初体験

タクティカルミーティングの目的は、チェックリスト(ルーティン業務)・メトリックス(重要指標)・プロジェクト、この3つのベクトルを合わせることです。

吉原:「それではタクティカルミーティングを始めたいと思います。まずは、チェックインをしましょう」

チェックイン*を終えました。

*チェックイン:今考えていること、思っていること、正直な気持ちを伝え合う時間です

吉原:「チェックリストレビューに行きます」

3-1.各ロールが自覚するための、チェックリストレビュー

吉原:「まずは、『ICTチーム朝礼、チェックorノーチェック?』と聞きます。実行していたらチェック、実行していなければノーチェックと答えてください。ノーチェックでも小さくならなくていいですよ(笑)『ICTチーム朝礼、チェックorノーチェック?』」

藤谷:「チェック」

吉原:「週次定例会、チェックorノーチェック?」

藤谷:「チェック」

吉原:「パート社員のスケジュール管理、チェックorノーチェック」

関根:「チェック」

吉原:「本社の薬機法における。チェックorノーチェック」

関根:「チェック」 ~途中省略~

吉原:「Weeklyのチェックリストは以上ですね。Monthlyの場合は、月末に確認します。以上がチェックリストです。次にメトリックスに移ります」

3-2.組織の目的実現に向けての「今」を知るためのメトリックスレビュー

吉原:「『システムリテラシー向上』ロールの中で、達成率(下記の修正前)との記載がありますので、達成率が何%ですか?と最新の数値を教えてもらいます」

藤谷:「達成率っていう割合の数値を出すのが難しいかもしれないです。指標を変えても良いですか?」

吉原:「大丈夫です。ただ、メトリックスの指標は、リードリンク*のアカウンタビリティになります。なぜかというと、全社のリードリンクの目的は、組織の目的を実現することだからです。会社の目的を実現するために必要なメトリックスを設定する必要があるためです。でも担当ロールの方でも、納得ができなければ、『じゅんかん』を出すことができます」

*リードリンク:組織の目的を実現するために、全ロールの仕事の調整をする役割のことです

藤谷:「リードリンクがこちらのロールの細かい業務を把握することは難しい場合はどうすれば良いですか?」

吉原:「お互いがわかる数字にしましょう。『じゅんかん』を出してみましょう」

藤谷:「分かりました。リードリンク(熊倉さん)、『じゅんかん』です。達成率という指標にするとわかりづらいので、業務の遅れを管理できるような指標に変更したいです」

熊倉:「それでは、遅延タスク数にするとどうでしょう?」

藤谷:「それならわかりやすいですね」

吉原:「最初はメトリックスを決めるため、リードリンクの出番が多くなります。では、メトリックスの確認に戻ります。『アジェンダ作成数』は幾つでしょうか?」

藤谷:「これもメトリックス変えた方が良いかなぁ。作成漏れ数の方がいいかなぁ。」

吉原:「リードリンクは大丈夫ですか?」

熊倉:「大丈夫です」

3-3.管理するためではなく、ロールの活動状況が分かるためのメトリックス

吉原:「では、続いて、予算計画について、メトリックスは決まりましたか?」

関根:「指標に予算の計画と実績、両方を入れて良いでしょうか?」

吉原:「ここの指標では何を一番確認したいですか?」

関根:「それで言うと、実績差異を見たいです」

吉原:「それでは、ロールの役割をここの実績差異を見ることとしましょう」

熊倉:「各ロールがメトリックスを把握しておけば良いと分かれば、他の社員が気にかけないといけないことが減りますね」

吉原:「そうです。MTGの時間も短くなると思います。そして誰でもこのメトリックスを見ることが出来るので、透明性があります」

吉原:「続いていきます。『新規事業開発』ロールの活動度合いはいかがですか?」

熊倉:「これは、指標を何にすべきか皆さんから情報が欲しいんですよね」

吉原:「良いですね。今新規事業はいくつありますか?」

熊倉:「5〜6個あります」

吉原:「そしたら、『じゅんかん』が出ますよね。5〜6個って何ですか?って。その新規事業興味ありますと言う人も出てくるかもしれません」

熊倉:「良いですね」

吉原:「『業界団体運営』ロール。メトリックスはどうしましょう」

熊倉:「う〜ん」

吉原:「例えば、コラボレーションできる企業数とかってあるんですか?」

熊倉:「ありますね」

吉原:「そしたらそういうところが指標になるかもしれませんね」

藤谷:「『じゅんかん』。業界団体の稼働率ってどのくらいなんですかね?」

熊倉:「直近出席企業数っていうのは、どれくらい稼働しているかを測る指標として良いかもしれません」

吉原:「『リードリンク』の熊倉さんとしては、これで良いですか?」

熊倉:「良いです」

吉原:「『経営情報提供』ロールのメトリックスはどうしましょうか?」

藤谷:「うーん、Backlog*の話になってしまうので、どうしようかな。これは後でBacklogを見て確認でいいですか?」

吉原:「『リードリンク』はこれでいいですか?」

熊倉:「大丈夫です」

* Backlog:システム部門で使用しているプロジェクトの進捗管理アプリケーションソフトの名称

吉原:「スポットデータ提供メールの指標はどうしましょうか?」

藤谷:「期日モレの未返信遅延数が良いなぁ」

吉原:「Weeklyで良いすか?」

藤谷:「Weeklyで良いです」

~途中省略~

吉原:「ありがとうございます。これでメトリックスが出揃いましたね。」

3-4.プロジェクトの変化点を端的に共有するためのプロジェクトレビュー

吉原:「続いて、プロジェクトレビューについて進めていきましょう」

【参考:各ロールのプロジェクト例】

吉原:「プロジェクトの確認では、『じゅんかん』をあげられますので、聞きたいことがあれば、聞いてくださいね。『歯科検診予約代行サービスの発売』これは前回から進捗ありますか?」

熊倉:「ありません」

吉原:「こういう感じで変化があるプロジェクトについて聞いていきます」

吉原:「では続いていきます。『SGマネジメント事業支援』について、前回から変化があるものを教えてください」

関根:「現場の方で起こったミスで、マネージャーがカバーできることと、できないことがあるよね。という話になりました」

吉原:「『システム導入プロジェクト』について進捗がありましたか?」

藤谷:「システム構築の見積もりはないですね」

吉原:「『ジェネリック医薬品切り替えサービスの発売』は進捗ありますか?」

熊倉:「完了しました」

吉原:「じゃあこれはDoneですね」(グラスフロッグでDoneの操作を行う。)

吉原:「『業界団体運営』のプロジェクトで進捗はありますか?」

熊倉:「幹事企業が決まりました」~途中省略~

吉原:「これでプロジェクトの進捗の共有が終わりです。ベクトル合わせがこれでできます」

3-5.ロール間の『じゅんかん』を扱うための『じゅんかん』タイム

吉原:「次に、『じゅんかん』タイムです。グラスフロッグの中に記入スペースがありますので、思ったことを記入していってください」

吉原:「ここではロールからロールの質問やリクエストを行います」

吉原:「〇〇ロールから△△ロールへの『じゅんかん』が上がっていますね。〇〇ロールはどのような『じゅんかん』を持っていますか?と聞きます。そして、ロール同士で話し合ってもらい、最後にファシリテータが、この『じゅんかん』で、必要なものは得られていますか?と確認します。では、藤谷さん、このようにファシリテートをやってみて頂けますか? 」

吉原:「まずは、1つ目の『じゅんかん』である、ISOにおける指標についての『じゅんかん』をやってみましょうか」

藤谷:「『ISO委員会ロール』から『リードリンク』に『じゅんかん』が出ていますね。お聞きしたいことはなんですか?」

関根:「はい。『ISO委員会ロール』です。『リードリンク』に質問したいのですが、このプロジェクトの指標についてお聞きしたいです。詳しい指標はありますか?」

熊倉:「あります」

関根:「では詳しい指標についてお聞きする予定を立てたいです」

藤谷:「予定を作ることをアクションにしましょう。これで必要なものは得られましたか?」

関根:「得られました」

3-6.『じゅんかん』を挙げたロールの必要なものを満たすことが目的

藤谷:「『物流運賃』について『じゅんかん』が出ていますね。どのロールからですか?」

熊倉:「『リードリンク』から『マネジメントコミッティー』への質問です。〇〇プロジェクトの現状はどのようになっていますか?」

関根:「本田GMへ確認の上、定例会で報告します」

藤谷:「リードリンクはこれで必要なものは得られましたか?」

熊倉:「得られました」

~途中省略~

吉原「素晴らしかったです。やってみて感想はいかがですか?」

藤谷「楽しかったです。最後に必要なものは得られましたか?と聞くことで、みなさんの意見を掬い上げる会議が出来ると思いました」

3-7.ロールからロールへの『じゅんかん』が出来れば、半歩先が自然と生まれる

吉原:「ありがとうございます。それではチェックアウト(感想等を共有)しましょう」

チェックアウトタイムが終わりました。

吉原:「ロールからロールへの『じゅんかん』が出来れば、半歩先に進めるために必要なものが自然と生まれるということがお分かり頂けたかと思います。タクティカルミーティングの後、ワーキングタイムを取ります。タクティカルミーティングでベクトルを合わせた後、いつやるか、決めるのも大事です。これからワーキングタイムに入ります。出たアクションに関して、日程を決めるのであれば日程を決める」

3-8.タクティカルミーティングでのアウトプットについて進めるワーキングタイム

関根:「リードリンクへの指標に関しては、空いている時間に打ち合わせをしたいのでスケジュールを合わせましょう」

熊倉:「分かりました」

藤谷:「サーバ移管については、自分のロールではタスクが残っています。これは新しいプロジェクトを立てようと思います」

熊倉:「ありがとうございます」 ~途中省略~

吉原「このようにして、次につながるアクションの調整をする必要があるので、タクティカルミーティングとワーキングタイムはワンセットだと思ってください」

ご覧頂いたように、タクティカルミーティングでは各ロールの最新状況を共有します。チェックリストでルーティン業務について、メトリックスで最新の数値、プロジェクトであれば変化を確認します。最新状況を確認し合い、次の半歩を各ロールが歩み出せるようにするための会議がタクティカルミーティングになります。

次回は、「自主経営の“土台づくり”その③-組織は生き物を体感-」となります。

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